著者
杉浦 むつみ 大前 由紀雄 池田 稔 中里 秀史 赤野間 百香
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.140-143, 2001-02-20

はじめに Ramsay Hunt症候群(以下,Hunt症候群と略)は,外耳道,耳介のへルペス疹に加え,同側の顔面神経麻痺とさらに内耳神経症状を認める症候群で,その原因は水痘帯状疱疹ウイルス(以下,VZVと略)の膝神経節における再活性化とされている1)。帯状疱疹におけるVZVの再活性化は,同一のあるいは隣接する神経根または神経節で起こり,その支配領域に臨床症状を呈することが多い。しかし,皮膚科領域からの報告では,異なる神経節においてウイルスの再活性化が同時に起こることが知られている。特に両側性に,かつ隣接しない神経節において帯状疱疹が出現するものは,複発性帯状疱疹として取り扱われている2)。 今回われわれは,耳介の帯状疱疹を伴わずに,反対側の体幹に帯状疱疹を同時に認めた顔面神経麻痺の症例を経験したので,その経過と病態に対する若干の考察を加えて報告する。

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左顔のもっさりしている感じと、瞼の重み、少し腫れて熱くなったり腫れっぽかったりは顔面神経麻痺?

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