著者
藤本 亘
出版者
医学書院
雑誌
臨床皮膚科 (ISSN:00214973)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.92-96, 2012-04-10

要約 酒皶は顔面にほてり,潮紅を繰り返すことを特徴とする慢性疾患であり,患者のQOL低下に対し皮膚科医が責任をもって治療すべき疾患である.コクランシステマティックレビューで酒皶に有効と判定されているのはメトニダゾール外用,アゼライン酸外用,および低容量ドキシサイクリン(40mg)内服である.本邦では酒皶の治療に有効な外用薬が保険適用薬として処方できないため,酒皶に対し適切な治療が行いにくい状況にある.酒皶様皮膚炎の発症を減らすためには,皮膚科医が酒皶に対しエビデンスに基づいた治療を行えるようにこの状況を変えることが急務である.

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