著者
田中 啓治
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.607-615, 2018-06-01

直観とは,普通の人には困難な問題を短時間にほとんど無意識に解くエキスパートの能力のことである。筆者らの研究グループは将棋のプロ棋士またはアマチュア高段者の脳活動を測定し,次の具体手の直観的決定には大脳基底核が,攻めるか守るかの戦略の直観的決定には帯状皮質が重要な働きをすることを見出した。長い訓練を経てエキスパートになると,普通の人では原始的な行動で働くこれらの進化的に古い脳部位が,高度に認知的な問題解決に使われるようになる。

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将棋棋士の直観と脳  次の具体手の直観的決定には大脳基底核が、攻めるか守るかの戦略の直観的決定には帯状皮質が重要な働きをする。長い訓練を経てエキスパートになると、普通の人では原始的な行動で働くこれらの進化的に古い脳部位が高度に認知的な問題解決に使われる https://t.co/PlizpOY3vZ

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