著者
平 孝臣
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.698-710, 2021-07-10

Point・定位・機能神経外科は脳神経外科で最も古い領域で,戦前から行われてきた.これらでの経験は,ヒトの神経生理学の発展に大きく寄与した.・定位脳手術は日本では1970年代まで世界をリードする勢いで行われ,楢林博太郎,佐野圭司らを中心に,日本を代表する脳神経外科医の多くが携わっていた.・現在,脳神経外科で一般化している神経内視鏡,ナビゲーション,術中モニタリングなどは,低侵襲と精度を重視する定位・機能神経外科分野から発展したものである.・2000年以降,脳深部刺激療法(DBS)の出現で定位・機能神経外科は隆盛を来したように思われるが,定位・機能神経外科医にしか治せない多くの患者が未治療のまま放置されているのが実情である.脳神経外科がより社会的に評価されるためにも,より多くの脳神経外科医が定位・機能神経外科に関与する必要がある.

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