著者
鯨岡 栄一郎
出版者
医学書院
雑誌
理学療法ジャーナル (ISSN:09150552)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.305-311, 2014-04-15

はじめに 近年,リハビリテーション領域におけるコーチングやコミュニケーションに対する関心の高まりを感じる.理学療法を進めていくうえで,治療技術以外の要素の必要性をどこかに感じている現れかもしれない.とはいえ,リハビリテーションのみならず,医療において最も課題となる患者の動機づけ(=モチベーション)そのものの実際に関しては,まだまだ乏しいのではないだろうか? 今日,パソコンやスマートフォンに代表されるウェブ環境が整い,医学的知識は無料でいくらでも集めることができるようになった.これからの時代に着目すべきは,むしろ情報量ではなく,「知っていること」と「実際の行動」の溝である.多くの場合,人は自分が何をすべきなのかはすでにわかっている.しかし,それを実行し続けられるかどうかはまた別の問題である.人はそのくらい,自分1人だけでは,自らの行動を変え,習慣化させるということが難しい生き物であると言える.そのギャップを埋めるのが,これからのわれわれ療法士に求められる役割と言えよう. そこで今回,私からはあくまで現場実践のコーチング的視点から,臨床において患者を動機づけするための具体的なスキルと考え方について紹介したい.

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以前、@rehamame氏に言われたことがあったが、先日の東京セミナーでも、理学療法ジャーナル(2014年4月号)掲載論文で「何じゃ、こりゃ!?」と初めて私の存在を知り、それから書籍を購入し熟読してきた、と。 実はこう言われたこと、もう何人目か分かりません。 https://t.co/25rg6jaOSZ

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