著者
伊黒 浩二
出版者
医学書院
雑誌
理学療法ジャーナル (ISSN:09150552)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.261-265, 2016-03-15

はじめに 経皮的電気刺激治療(transcutaneous electrical nerve stimulation:TENS)は非侵襲的で副作用の少ない鎮痛手段であり,変形性膝関節症[膝osteoarthritis(OA)]の疼痛管理に推奨されている.しかしながら標準化されたプロトコルは存在せず,実施パラメーターについても一貫していない.TENSによって得られる鎮痛のメカニズムにはゲートコントロール理論や内因性オピオイドなどが複雑に関係していると考えられている.高い鎮痛効果を得るためには,こうした鎮痛メカニズムを考慮したパラメーター設定が重要である. 本稿ではTENSと膝OAとの関係と,ゲートコントロール理論を考慮した電極設置部位の有効性について述べる.

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