著者
金子 忍 畦上 恭彦
出版者
日本言語聴覚士協会
巻号頁・発行日
pp.313-320, 2014-12-15

自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder:ASD)は,音声言語表出や理解にアクセントを含むプロソディの処理が困難であるとされている.一定のアクセント型を持たない一型式アクセントの方言地域において同音異義語で誤る場合,方言の影響なのかASDの認知特性の影響なのか不明である.本研究は一型式アクセント地域に住むASD児の単語アクセントの聴覚的識別・理解の特徴を明らかにするために,絵と音声のアクセント型が一致する一致条件,絵と音声のアクセント型が一致しない不一致条件,絵と音声(単語)が一致しない統制条件からなる同音異義語の正誤判断課題を用いて,定型発達児・者とASD児を比較し検討した.その結果,一致条件の平均正答数において,ASD児群は一型式アクセント群の成人より有意に低下していることが示された.ASD児は,単語アクセントの聴覚的識別・理解において,方言と年齢の影響を受けているということが示唆された.

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自閉症スペクトラム障害のある子ども4名におけるアクセントの理解の特徴—東京式アクセント成人群『言語聴覚研究』 11巻4号 https://t.co/eY9w7qJmzw

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