著者
橋本 幸成 宇野 彰 水本 豪
出版者
日本言語聴覚士協会
巻号頁・発行日
pp.96-106, 2017-06-15

濁音,半濁音,拗音を表す仮名文字の書字障害を認めた失語症例に対して,キーワードを用いた書字訓練を行った.本症例は漢字の形態想起が困難であったため,仮名単語をキーワードとして用いた.キーワードの語彙特性として,親密度,表記妥当性,および心像性が高い単語を選択した.訓練方法としては,言語聴覚士が1モーラを音声呈示し,症例が呈示された音声をもとにキーワードの音韻列,仮名文字列を想起したうえで,1モーラに対応する仮名文字を書字した.訓練は,ABABデザインによる単一事例実験計画に基づき有効性が認められた.最大13日間という短い訓練期間で濁音,半濁音,拗音表記のすべての仮名文字が書字可能となり,訓練経過後1年半においても仮名書字が実用的であったため訓練効果は維持されていると思われた.

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キーワード法 鈴木先生、物井先生の発表から年月が経ち、その系統を少し変えつつある。 見事なリハビリで上手くいけば効果がバツグン。こういう訓練法が増えていくと対象者への還元に繋がる。 #失語 #読み書き #キーワード法 https://t.co/aIekO26eQv

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