著者
三木 恵美 清水 一 岡村 仁
出版者
日本作業療法士協会
巻号頁・発行日
pp.48-59, 2009-02-15

要旨:末期がん患者のQOL向上を目指した作業療法実践が報告されているが,その効果を包括的に測り得る評価尺度が明確ではないために,介入効果に関する研究は十分に行われていない.そこで,作業療法士が患者のどのような変化を効果として捉えているかを明らかにするため,半構成的面接を行い質的に分析した.その結果,患者の変化として7カテゴリ,家族の変化として3カテゴリ,人的環境の変化として2カテゴリが得られ,カテゴリは相互作用により患者の生活に良循環を起こすと考えられた.得られたカテゴリは作業療法士がアウトカムとして認識したものであり,末期がん患者に対する作業療法の効果を計る指標として利用できると考えられた.

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