著者
石川 浩太郎
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.107-112, 2022-04-28 (Released:2022-05-24)
参考文献数
3

要旨: 耳鼻咽喉科医や言語聴覚士は, 聴覚障害者に対して身体障害者障害者福祉法に基づく聴覚障害の認定や障害者総合支援法に基づく補装具費支給制度による補聴器の適合などで, これらの制度に関わる機会が多いが, 一方で制度について養成校や研修先で系統立てて指導を受けた経験は少ないと思われる。今回, 模擬症例を用いながら, これらの制度について基本を解説した。聴覚障害は平均聴力 (4分法) と最高語音明瞭度を基に6級, 4級, 3級, 2級に分けられている。症状固定の状態で診断する必要があり, 平均聴力の計算法や他覚的聴力検査 (ABR 検査など) の実施, 結果添付などに注意が必要である。一方, 補装具費支給制度では補聴器の種類や装用耳の選択に基本的なルールがあり, これに則って対応する必要がある。特例補装具の扱いや人工内耳音声信号処理装置の修理など, 常に情報を更新していく姿勢が必要である。

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@my_favorite_tea 初めてまして。定義文章には普通話声と書いてありますが、用紙には左右別に語音聴力検査を実施し、それぞれの最高語音明瞭度を記載する必要があります。 90dBであれ50%より上であれば認定されません。 参考までに https://t.co/DqvuYRxDUu https://t.co/PYDl5d8Bj8

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