著者
佐藤 重穂 佐藤 錬
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research (ISSN:18801587)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.F13-F20, 2014 (Released:2014-11-26)
参考文献数
15

高知市中心部にある高知城公園では1990年から毎月,日本野鳥の会高知支部により,探鳥会が開催されている.この探鳥会では,鳥類の出現種と種ごとの確認個体数が記録されている.これは市民参加型の環境モニタリングとみなすことができる.そこで,1990年から2010年までの20年間の高知城探鳥会で出現した鳥類の記録を整理した.20年間で85種の鳥類が確認された.5年単位の4期間に区切って,鳥類の種ごとの出現率と出現個体数の変動を比較した結果,出現率,出現個体数とも減少しているのはモズ1種であり,トビとスズメの2種は出現率の低下は認められないものの,個体数が有意に減少していた.一方,出現率,出現個体数とも増加しているのはヤマガラ1種であり,ハシブトガラスとジョウビタキの2種は出現率の上昇は認められないものの,個体数は有意に増加していた.出現率の動向と出現個体数の動向の異なる種が多く,出現率のみでは個体数の変動を評価するには不十分であると考えられた.

言及状況

外部データベース (DOI)

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@tubataroSub 高知城は近くのビルの大きなアンテナに止まっているのが野鳥の会の観察会(第2日曜)などで観られています。 写真には遠すぎるかな。。。 高知城公園の過去 20 年間の探鳥会における鳥類の出現種の動向 https://t.co/00GCSUjAS5

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