著者
鈴木 寿之 大迫 尚晴 木村 清志 渋川 浩一
出版者
Kanagawa Prefectural Museum of Natural History (Kanagawa Prefectural Museum)
雑誌
神奈川県立博物館研究報告(自然科学) (ISSN:04531906)
巻号頁・発行日
vol.2020, no.49, pp.7-28, 2020 (Released:2020-03-31)
被引用文献数
2

琉球列島の河川急流域に生息するハゼ科ヨシノボリ属魚類2 新種、Rhinogobius yaima と R. yonezawai を記載した。Rhinogobius yaima(ヤイマヒラヨシノボリ:新称)は縦列鱗数40–43、脊椎骨数26、第1 背鰭棘数6、頭部はよく縦偏し、体と尾柄は細長い、雄の第1 背鰭低く後端は倒しても第2 背鰭起部に達しない、腹鰭第5 軟条は普通最初に5 分岐する、胸鰭基底、腹鰭起部前方、腹部腹中線周辺は無鱗である、生時もしくは生鮮時に側頭部から第2 背鰭起部にかけての背面に橙色または赤色の2 縦線がある、胸鰭基底に1 暗色楕円形斑がある、雄の尾鰭に橙色の4 横点列がある、雌の尾鰭基底に垂直に並んだ1 対の長方形または円形の黒色斑があるなどの特徴で同属他種から区別できる。Rhinogobius yonezawai(ケンムンヒラヨシノボリ:新称)は縦列鱗数35–39、脊椎骨数26、雄の第1 背鰭は高く烏帽子形、その第2・3 棘が最長で糸状に伸長しないものの倒すと第2 背鰭第1 から第4 軟条基部に達する、腹鰭第5 軟条は最初に4 分岐する、胸鰭基底、腹鰭起部前方、腹部腹中線周辺もしくは腹部腹中線前半周辺は無鱗である、胸鰭基底に黒色楕円形斑がある、生時もしくは生鮮時に側頭部から第1 背鰭下方にかけての背面に橙色または赤色の2 縦線がある、胸鰭基底に1 暗色楕円形斑がある、雄の尾鰭に橙色または赤色の6–8 垂線がある、雌の尾鰭基底に横Y 字形の1 黒色斑があるなどの特徴で同属他種から区別できる。

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ヒラヨシノボリが新種記載されたようです! 驚くことに、石垣&西表の集団と沖縄島以北の集団は別種で、それぞれヤイマヒラヨシノボリ(Rhinogobius yaima)とケンムンヒラヨシノボリ(Rhinogobius yonezawai)の2新種として記載されています。にしても論文中の写真が美麗すぎる! https://t.co/yLjXKFSeMd

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