著者
西川 敦子 森 まどか 岡本 智子 大矢 寧 中田 智彦 大野 欽司 村田 美穂
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.561-564, 2014-07-01 (Released:2014-08-02)
参考文献数
19
被引用文献数
6

症例は26歳の女性である.出生時に呼吸不全,筋力低下があり,5歳時,顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーと臨床診断されていた.歩行の可否などが週単位で変動した.12歳時,プロテカロール塩酸塩で変動が改善,内服を継続した.26歳時,当院受診.眼瞼下垂,顔面・体幹・四肢近位筋の筋力低下,易疲労性があり,血清CK正常,抗アセチルコリン受容体抗体と抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体は陰性,僧帽筋の反復刺激試験でwaning現象をみとめた.DOK7遺伝子に新規変異をみとめ,先天性筋無力症候群と確定診断した.症状はアンベノニウム塩酸塩で悪化し,3,4-ジアミノピリジンで改善した.筋力低下の週から月単位の変動は診断に重要である.

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J-STAGE Articles - 顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーと診断されていた<i>DOK7</i>型筋無力症の1例 https://t.co/pwU2lMmM5f プロテカロールってなんだよと思ったけどよく考えてみたらプロカテロールの間違いか??

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