- 著者
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上出 良一
- 出版者
- 公益社団法人 日本皮膚科学会
- 雑誌
- 日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
- 巻号頁・発行日
- vol.120, no.6, pp.1165-1170, 2010-05-20 (Released:2014-11-28)
- 被引用文献数
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光線過敏症を発現する薬剤は時代と共に変遷する.古くからサルファ剤,フェノチアジン系向精神薬,チアジド系降圧利尿薬,スルフォニル尿素系経口糖尿病薬,グリセオフルビンなどが知られていた.その後,ピロキシカムやアンピロキシカムによるものが多発し,最近ではニューキノロン系抗菌薬によるものが記憶に新しい.ケトプロフェン外用薬による光アレルギー性接触皮膚炎も多発している.ごく最近,血圧降下薬の合剤中のヒドロクロロチアジドによる例が増えており,また,新発売の肺線維症治療薬であるピルフェニドンは半数以上で光線過敏症が生じる.