- 著者
-
水谷 雄一郎
髙島 一昭
山根 剛
山根 義久
- 出版者
- 動物臨床医学会
- 雑誌
- 動物臨床医学 (ISSN:13446991)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, no.4, pp.165-171, 2015-12-25 (Released:2016-12-25)
- 参考文献数
- 38
鳥取県中部に位置する倉吉動物医療センター・山根動物病院に来院した猫のFeLV抗原陽性率,FIV抗体陽性率などを過去10年分,カルテの記録をもとに回顧的に調査した。FeLV抗原陽性率は10年間の平均で15.1%であり,年ごとの陽性率を見る限りはFeLV陽性率は横ばい傾向と思われた。FIV抗体陽性率は10年間の平均で17.5%であり,年ごとのFIV陽性率は上昇傾向にあるように思われた。口内炎の罹患率は FIV / FeLV陰性群11.4%,FeLV単独陽性群20.8%,FIV単独陽性群27.6%,FIV / FeLV陽性群37.5%であった。リンパ腫の発症率はFIV / FeLV陰性群0.6%,FeLV単独陽性群16.4%,FIV単独陽性群2.6%,FIV / FeLV陽性群2.1%であった。死亡年齢はFIV / FeLV陰性群9.2歳,FeLV単独陽性群4.2歳,FIV単独陽性群9.6歳,FIV / FeLV陽性群7.0歳であった。