- 著者
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新保 史生
- 出版者
- 一般社団法人 電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
- 巻号頁・発行日
- vol.13, no.3, pp.217-230, 2020-01-01 (Released:2020-01-01)
- 参考文献数
- 91
AIや自律ロボットをはじめとする新興技術(エマージングテクノロジー)の急速な発展と産業における利用が議論される一方で,自律型致死兵器システム(LAWS)の研究開発も進展している.国際的な議論としては,特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みにおける規制について検討がなされ,今後のガイドとなるべき原則指針が提案されている.本稿では,自律型致死兵器システムについて,LAWSに適用される国際人道法,国連軍縮研究所(UNIDIR)の報告書,CCWのLAWS非公式専門家会議から政府専門家会合(GGE)における議論の状況,提案された原則指針の内容,法的・倫理的側面をめぐる検討状況を確認する.