著者
遠藤 昌樹 松本 主之 菅井 有
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.3763-3774, 2014 (Released:2014-11-28)
参考文献数
78

十二指腸腺腫や早期癌の発見は増加しているが,疾患の頻度の低さもあり鑑別診断については曖昧な点が多い.生検による腺腫,早期癌の診断も容易ではなく,内視鏡診断・病理学的診断ともに他の消化管に比し課題が多いのが現状である.内視鏡治療に関しても適応の問題,手技の困難性,偶発症が高率である点などが問題である.さらに,鑑別診断を考える上では非腫瘍性隆起性病変の特徴を知ることも重要である.異所性胃粘膜とブルンネル腺過形成の頻度が高いが,拡大所見を含めた詳細な観察で鑑別が可能である.また腸型の腺腫・粘膜内癌では絨毛の白色化が特徴であり,重要な所見である.白色化と粘液形質の関連など臨床病理学的な検証が今後の課題といえる.

言及状況

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>レントゲンで十二指腸辺りに2cmほどの腫瘍があり、胃カメラで確認すると、それ付近にポリープがあったのでその場で摘出。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee/56/11/56_3763/_pdf 2cmほどの腫瘍は内視鏡検査で確認出来たが、腫瘍そのものではなく、その近くのポリープを摘出し病理検査でがんでは無かったということでしょうか?それとも ...

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