著者
石井 圭太 三橋 利温 今泉 弘 内藤 吉隆 芦原 毅 大井田 正人 安海 義曜 西元寺 克禮
出版者
Japan Gastroenterological Endoscopy Society
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.363-371_1, 1992-02-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
42
被引用文献数
2

過去10年間に当科にて経験した上中部食道潰瘍31例につき検討した.平均年齢は,42.1歳と下部食道潰瘍症例(平均58.5歳)に比し,比較的若年者に多く,男15例,女16例と性差は認めなかった.原因の明らかなものは17例で,薬剤によるものが12例と多く,その他,異物,放射線治療,飲食物および扁平苔癬によるものを認めたが,原因が不明のものも14例みられた.症状は,胸骨後部痛,つかえ感,嚥下痛が多かった.潰瘍の性状は,不整形,略円形,剥離型の3つに分類できた.不整形と略円形が,大半を占め,剥離型は4例のみであった.症状消失期間および内視鏡的治癒期間を比較すると,不整形と略円形では,ほとんど差を認めないのに対し,剥離型は早期に治癒する傾向を認めた.このように剥離型は,その特徴的な形態はもちろんのこと臨床経過においても,不整形及び略円形とは明らかに異なり,これは剥離型では病変がより表層にあるためと思われた.剥離型とした症例は,いわゆる剥離性食道炎の範疇に入るもので,本邦における剥離性食道炎50例につき併せて検討した.なお,同期間に経験した下部食道潰瘍130例との比較も行った.

言及状況

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剥離性食道炎。 字面がなんか怖いので症例など調べてみると、2週間前後で治るものらしい。 れにちゃんが安心して休めるよう、 どっしり構えて帰りを待ちます!! https://t.co/1pTrlB3pIu
剥離性って食道炎の中ではあまり聞き馴染みがないけど、ググって引っかかった医療論文によると症例的には早期治癒しやすいタイプらしく、れにちゃん本当にあまりしんどくならないことを祈ります https://t.co/SjJaZkWNip https://t.co/Fo6Jq1xXT5

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