著者
福田 亮介
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.63-77, 2018-04-30 (Released:2018-05-24)
参考文献数
7
被引用文献数
1

過去の臨床研究の不適正事案を受けて設置された「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」において,臨床研究に関して法制化が必要とされた。本会の報告書を受けて成立することとなった臨床研究法は,2016年5月に通常国会に提出され,2017年4月7日に成立,2018年4月から施行される。本法は,臨床研究に対する国民の信頼を確保し,臨床研究の実施を推進することを目的として,未承認・適応外の医薬品等の臨床研究及び製薬企業等から資金提供を受けて実施される当該製薬企業等の医薬品等の臨床研究の実施者に対して,モニタリング・監査の実施や利益相反の管理等の実施基準の遵守を義務付けるとともに,製薬企業等に対して,当該製薬企業等の医薬品等の臨床研究に関する資金提供の情報等の公表を義務付けるなどの制度を定めるものである。本稿では,臨床研究法成立の背景を含め,臨床研究部会での議論にも触れながら,法の及び施行規則の概要についてご紹介する。

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