著者
松本 一紀 ドゥ ソルビエ フランソワ 斎藤 英雄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.J113-J120, 2015 (Released:2015-02-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1

近年登場した距離センサーを搭載したデバイスの中でもその価格と汎用性ゆえに最も多く利用されているのがMicrosoftのKinectに代表されるRGB-Dカメラである.しかし,RGB-Dカメラから得られる3次元点群は多くのノイズを含んでおり,精密な距離情報の取得が求められるアプリケーションでの利用は依然として困難である.そこで本論文ではRGB-Dカメラから得られた3次元点群の観測ノイズの低減と補間を実時間で行う手法を提案する.本手法はRGB-Dカメラから得られた3次元点群からSuperpixel Segmentaiotnとラベリングを併用して平面で構成される小領域群を検出し,領域毎に平面方程式を推定し3次元点群をフィッティングさせることにより,もとの距離画像に含まれるノイズの低減と補間を行うものである.本手法では検出された領域内の点群の法線分布を算出し,その領域が平面の場合平面フィッティングを適用し曲面の場合Joint Bilateral Filterを適用することで,曲面分布した点群を保持しながら平面分布した点群のみを平面フィッティングすることができる.また,領域分割と平面フィッティングはすべて局所領域ごとに並列化できる手法を用いているため,本手法の実装はすべてGPUで行い実時間での処理が可能である.従来の手法と比べて,本手法はRGB-Dカメラから取得した点群に対して,曲面領域を保持したまま平面領域を平滑化することでノイズ低減と補間を行うことができる.

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