著者
内野 昌孝 内村 泰 駒形 和男
出版者
Japan Association of Food Preservation Scientists
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.161-167, 1999-08-30 (Released:2011-05-20)
参考文献数
3

さまざまな種類の細菌を純水中で低温・常温両条件下で保存し, 保存前後の菌数を測定することで微生物の水中での生残性を確認した。乳酸菌や納豆菌を含む10属30種, 44株を用いて保存1年後に菌数を計測した。生残菌数については, ほとんどの菌株で102~104のオーダーで減少はみられるものの, 死滅せず生残が確認された。さらに, 微生物の種類により, 生残しやすい温度領域のあることが明らかとなった。以上のことから, 腐敗菌のみならず多くの菌株が食品保蔵中で不活性化した状態で存在できることが明らかとなった。食品中で各種の細菌が常在していることから保存の長期化が進む今日, 細菌の存在と殺菌等を考慮しなければならないと考える。

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純水では菌は増えないが生き残る可能性はある https://t.co/SXCQZfjyJH

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