著者
中瀬 崇 駒形 和男
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.346-352_1, 1977
被引用文献数
5

欧米産の市販輸入チーズ12点のうち5点から10<sup>6</sup>~10<sup>8</sup>/gの酵母が検出された. カビ熟成チーズの St. Clemens, Roquefort, および Valencay では <i>Debaryomyces hansenii-Torulopsis candida</i> が酵母フローラの独占的構成菌種であり, Plumrose では90%が <i>D. hansenii-T. canctida</i>, 10%が <i>Candida zeylanoides</i> であった. 非熟成チーズの Geror では10<sup>5</sup>~10<sup>8</sup>/g の <i>Candida lipolytica</i> が検出された. この他に少数菌種として6属9種が分離された. 細菌熟成チーズには酵母は少なかった.
著者
内野 昌孝 内村 泰 駒形 和男
出版者
Japan Association of Food Preservation Scientists
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.161-167, 1999-08-30 (Released:2011-05-20)
参考文献数
3

さまざまな種類の細菌を純水中で低温・常温両条件下で保存し, 保存前後の菌数を測定することで微生物の水中での生残性を確認した。乳酸菌や納豆菌を含む10属30種, 44株を用いて保存1年後に菌数を計測した。生残菌数については, ほとんどの菌株で102~104のオーダーで減少はみられるものの, 死滅せず生残が確認された。さらに, 微生物の種類により, 生残しやすい温度領域のあることが明らかとなった。以上のことから, 腐敗菌のみならず多くの菌株が食品保蔵中で不活性化した状態で存在できることが明らかとなった。食品中で各種の細菌が常在していることから保存の長期化が進む今日, 細菌の存在と殺菌等を考慮しなければならないと考える。
著者
高橋 悌蔵 小菅 貞良 松原 弘道 永田 幸雄 駒形 和男
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.887-891, 1986

高農めぐりをして気の付いたことだが,高農での教育・研究に一生を捧げ,現在もなおカクシャクとして当時のお弟子さん方の尊敬を受けておられる,いわばその高農の歴史を一身で示しておられる先生方が多い.今日座談会の中心となって下さった高橋悌蔵先生もまさに岐阜高農そのものと申し上げてもおかしくない.90歳を越えられても記憶力も抜群で,よどみな答えられるのにはただ恐れ入るばかり,すでに岐阜大を退官されておられる,高農卒業生としては大先輩格の小菅・松原の両先生も,恩師の高橋先生から「あんたたちも皆ったんでしょ」などといわては,ひたすら「ハイ,ハイ」.誌面では伝えにくい,師弟のなこやかな交歓のなかに話題がはずみました.座談会の準備・進行に蔭の主役としてご助力をいただいた永田幸雄先生,農場や実習工場をご案内くださった上野良光先生にも心から御礼申し上げます.
著者
小島 道也 嶋田 典司 廣保 正 綾野 雄幸 小倉 長雄 矢吹 稔 駒形 和男
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.395-398, 1987

高農対談始まって以来初めてのことでありますが,農芸化学各講座の先生方6名全員御出席で行われた座談会は,従来とまた変った内容となりました.しかも御一人を除いては全員母校OBというためか,何やら同窓会に列席させていただいているようで,先生方の和気藹々たる雰囲気の中で恩師の想い出,戦時下の学生生活,松戸の昔話しなど話題は尽きることなく続きましたが,紙面の都合上そのすべてを再録できなかったのは残念です.そのため先生方の中には,御発言のごく一部しか載らないという不公平も生じておりますが御容赦下さい.<br> 座談会の準備に御尽力賜った矢吹先生に心から御礼申し上げます.(編集部)
著者
関 達治 五十嵐 泰夫 冨田 房男 吉田 敏臣 駒形 和男 小崎 道雄
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1999

日本の発酵食品のルーツでもあり、食文化として文化の一端を担う東南アジアに特有の伝統的発酵食品に関する情報を、社会の発展に伴い失われる以前に調査収集し、情報を保存することを目的とした。また、東南アジアに広く分布する類似発酵食品の比較検討を通して、その共通性、地域特異性を明らかにし、生物工学的、食品工学的意義を明らかにし、各国の研究者と協力して国際学術論文として取りまとめることを目的とした。本年度は最終年であるため以下の調査研究を行った。1.カンボジアにおける伝統的発酵食品に関する調査カンボジアの伝統的発酵食品、特に糖質を原料とする発酵食品並びに魚を原料とする発酵食品について、生産現場を調査した。(関、冨田、五十嵐、小崎、駒形、飯野、S.Limtong、C.Wongkhaluang、S.Saono、P.T.Ho、T.L.Thuoc)2.収集資料整理と取り纏め前年度までに収集した東南アジア諸国(タイ、マレーシア、ベトナム、西インドネシア、フィリピン、ラオス、ミャンマー)および本年度実施のカンボジアにおける発酵食品に関する学術等資料を整理し、取りまとめ指針に従いデータベース化を行った。(関、小崎、駒形、飯野、岡田、中川、N.Lotong、S.Saono、C.Wongkhaluang、W.Yongmanitchai、S.Saono、P.T.Ho、T.L.Thuoc)
著者
小島 正秋 外山 信男 藤井 昇 橋爪 昭人 三浦 道雄 日高 敏郎 玉井 理 駒形 和男
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.1341-1345, 1987

8回にわたる高農めぐりも今回で終りを迎えます.前回の千葉高等園芸の場合と同じく,座談会に出席の先生は,高農から新制大学の創立時に入学され,母校に教鞭をとっておられる方々がほとんどでありました.<br> 和気あいあいに想い出がそのまま高農から宮崎大学農学部への歴史を追うことになりました.司会の駒形先生もにれが最後の御気持からか,大変リラックスされて,従来とはやや異なる内容となりました.<br> 座談会のために奔走してくださった宮崎大学の三浦道雄先生をはじめ御協力いただいた先生方に心から御礼申し上げます.(編集部)