著者
矢ケ﨑 典隆
出版者
地理空間学会
雑誌
地理空間 (ISSN:18829872)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.143-160, 2020 (Released:2021-03-16)
参考文献数
37
被引用文献数
3

ロサンゼルス大都市圏では,1970年代以降,多民族化が進行してエスニックタウンが増加し,エスニックモザイクが形成された。本稿は,エスニック社会を読み解くための視点と方法を提示し,エスニックタウンの動態をエスニック資源の活用に着目して検討することを目的とする。はじめにロサンゼルスの都市化とエスニックタウンの形成過程を検討し,次にエスニック社会を読み解くための12の指標を提示した。これらの指標はエスニック社会を構成する要素であり,エスニック資源でもある。エスニック資源に着目すると,エスニックタウンは3類型に区分される。移民の流入とエスニックタウンの萌芽から,エスニック資源が高度に活用されホスト社会への発信が活発化するまで,3段階が想定される。また,エスニック資源の活用形態は,時代の枠組み,地域の枠組み,移住プロセスの枠組みによって説明することができる。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (3 users, 3 posts, 8 favorites)

@TetsuoArima エスニック組織が移民の受け皿になってその国への同化の一つの過程になっているのなら問題ありませんが、同化を拒むための組織になっているとしたら大問題だと思います。 https://t.co/Bg6UiMyU0Q https://t.co/ha4mvhndwn

収集済み URL リスト