著者
田林 明 大石 貴之
出版者
地理空間学会
雑誌
地理空間 (ISSN:18829872)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.113-148, 2014 (Released:2018-04-05)
被引用文献数
2

この報告では,首都圏とその周辺を含む15の都県の観光と農政の担当者から,それぞれの都県における農村空間の商品化による観光活動の種類と分布状況,そして地域差について聞き取り,さらに統計や既存の研究,そして観光パンフレット等の分析を加えて,現代社会で活発に行われているか,あるいはその潜在的可能性が高い,重要とみなされる観光活動を抽出した。それらは,散策と市民農園,農産物直売所・農家レストラン,観光農園,ハイキング,農林業・農山村生活体験,避暑,スキー,登山,そしてマリンレジャーの10種類であった。これらの分布に基づいて地域区分を行った結果,基本的には東京都心部を中心とした同心円状のパターンがみられた。それは,農村空間の商品化による観光活動は,主として大都市からの近接性や交通利便性によって,さらには自然環境や農林水産業の内容,既存の観光地の存在によって規定されるからである。

言及状況

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神奈川県内におけるフードツーリズムについて記述のある文献を探している。

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