著者
久松 理一
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.601-610, 2017 (Released:2017-10-23)
参考文献数
59

抗TNFα抗体製剤の開発はCrohn病の治療ストラテジーを大きく変えた.長期的予後を改善するために“treat to target”ストラテジーが取り入れられ,粘膜治癒が治療目標として提唱された.疾患活動性のモニタリングが重要であり,血清CRPと便カルプロテクチンが日常臨床での非侵襲的バイオマーカーとして期待されている.既存治療の見直しとして,チオプリン製剤の併用については個々の患者において検討されるべきである.経腸栄養療法についても抗TNFα抗体製剤との併用療法の有用性が検討されている.抗TNFα抗体製剤が広く使用されるようになるにつれて,効果減弱を含む新たな問題にも直面しておりその機序を理解することが重要である.新たな治療薬として抗Il-12/23p40抗体であるウステキヌマブが日本でも承認された.抗TNFα抗体製剤に対する一次無効患者や効果減弱患者に対する有効性が期待されている.

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@Crohn_33 ちなみに、参照論文はこれです。 多分、レミケード、ヒュミラ使っていてCRPが低いのは薬が効いているからだと思いますよ!(他の方向け 笑) ↓ https://t.co/4TbN2NWdFE
#炎症性腸疾患診療の最前線 #Crohnsdisease #クローン病 内科的治療の最前線 https://t.co/YZQBmXbpT4 クローン病 の15年来の友人、通院の必要性を理解されず様々な大型の運転の仕事を何度も辞めざるを得なかった。顔にも言葉にも出さず痛みが酷い病だと最近まで知らなかった。研究が進んでほしいです https://t.co/QqVT8ycD1v

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