著者
原 貴洋 手塚 隆久 松井 勝弘
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.459-463, 2007 (Released:2007-08-10)
参考文献数
14
被引用文献数
2 2

中国30点, 韓国30点, 日本7点の計67点のハトムギ遺伝資源を熊本県の九州沖縄農業研究センター圃場で5月下旬に播種, 栽培し, 成熟期に形態的形質を調査した. 韓国品種の形態的形質は日本品種に似ていたが, 韓国品種の着粒層は日本品種より狭く, 韓国品種には草丈が小さい品種が認められ, 機械収穫適性を改良する素材として期待できた. 中国品種は, 草丈, 主稈葉数, 稈径, 着粒層, 葉長, 葉幅で大きな値を示し, 飼料用ハトムギの改良に有望と考えられた. 各形質値の間の相関関係が高かったことから主成分分析を行った. 第1主成分は草丈, 稈径, 主稈葉数, 着粒層, 葉長, 葉幅の植物体の大きさを表す形質との相関が高かった. 第2主成分は着粒層との相関が高く, 植物体の形を表していると考えられ, 中国品種, 韓国品種は日本品種より分布域が広かった. 以上のことから, 韓国, 中国品種はともに, わが国ハトムギの草型の変異拡大に寄与すると考えられた.

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