著者
小川 徳雄
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.2-7, 1996 (Released:2018-03-22)
参考文献数
48
被引用文献数
4

第2部では,体温調節の性差とその機能の加齢の影響を述べる。体温の性差はないとされるが,正確な測定結果はない。女子では,体温の性周期変動があり,二次化学調節がみられ,男子より代謝量が少なく,皮下脂肪が厚いことなどが熱出納の性差をもたらすとみられる。また女子では発汗が少ないが,汗腺機能も劣る。女子は皮膚の断熱性に優れ,耐寒性が強く,寒冷暴露時の代謝量の増加は少ない。暑熱順化時の発汗活動の増加度は男子の方が大きい。加齢とともに体温は低下傾向を示し,その日周変動幅が狭くなる。高齢者では,温度受容及び温度感覚,求心性・遠心性の神経機能,効果器機能が鈍り,皮膚血流・発汗・ふるえの反応が遅くなるが,個人差が大きい。暑熱・寒冷適応能は加齢とともに,とくに男子で低下する。

言及状況

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@maki2260 @piikenpi "老若男女の温熱生理学(2) : 性差と加齢の影響" という論文がありました。個人差は当然あるにせよ細かい傾向がいろいろある感じですね。 https://t.co/HJ90pl1wKw
@mensmakekentei 図は男女差ではないですが顔と体の違い、原文は↓ https://t.co/GJK6RAmJ3J 文献はズバリではないですが、下記2つが参考になるかもです
もちろん体温と汗の量には性差を感じるんだけど、、と思って調べたら体温は微妙だけど発汗はやはり男性の方が多い https://t.co/spaegqBgTS
あまり性差による体温の差はないのかも。むしろ女性は断熱効果高いらしい。こういう料理人の間の偏見もなくなると良いなぁ。RT https://t.co/O6sqPNrzJo https://t.co/6LSJzemWYF

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