著者
南地 伸昭
出版者
一般社団法人 日本観光研究学会
雑誌
観光研究 (ISSN:13420208)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.89-105, 2021 (Released:2022-04-01)
参考文献数
114
被引用文献数
1

本研究では、消費者行動研究の分野で発展してきた「経験価値モデル」に基づき、西国三十三所巡礼バスツアーの参加者を対象とする質問紙調査を行い、巡礼ツーリズムの中に現代の巡礼者が見出している多様な経験価値を捕捉するための尺度の開発を行った。その結果、経験価値の構成概念については、「脱日常的価値」および「真正性の価値」、「審美的および娯楽的価値」、「教育的価値」、「経済的価値」、「社会的価値」の計 6 因子、22 項目が抽出された。とりわけ、オリジナル性やリアル性、誠実さといった真正性を構成する重要な要素が抽出され、各々が真正性の探求を基底とする巡礼とツーリズムが融合した巡礼ツーリズムの特徴が確認された。

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