著者
横田 賀英子 渡辺 昭一 渡邉 和美
出版者
日本犯罪心理学会
雑誌
犯罪心理学研究 (ISSN:00177547)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.21-33, 2002 (Released:2018-09-07)
参考文献数
16

本研究では,我が国で過去に発生した人質立てこもり事件87件を分析し,犯人の投降に影響を与えた状況要因について検討した.その結果,以下のことが明らかとなった.1 事件中に,犯人が人質を死傷させた場合には,犯人が投降する確率が低かった.2 発生場所が建物内である場合,犯人がマスコミ報道を要求している場合,犯人と人質問に会話があった場合には,犯人が投降した確率が高かった.3 立てこもり事件の終結においては,犯人の投降もしくは立てこもり継続への意思決定と,警察の強行制圧もしくは交渉継続の意思決定の双方が影響していたことが示唆された.本研究の結果により,我が国における過去の人質立てこもり事件において,どのような状況要因が,犯人の投降に影響したのかが,明らかになった.今後は,犯人,警察,人質問のダイナミックスについて,さらに研究を進める必要がある.

言及状況

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横田賀英子 著 · 2002 https://t.co/klEsy6orC4 “特に,人質立てこもり事件では,警察は人質の監禁場所を包囲し,人質の安全救出および犯人の投降を目指し,警察活動を行うことが求められる。” https://t.co/HtsLgm1qIk https://t.co/9H2aTaGQ2B
横田賀英子 著 · 2002 https://t.co/234ZWwhbH4 “特に,人質立てこもり事件では,警察は人質の監禁場所を包囲し,人質の安全救出および犯人の投降を目指し,警察活動を行うことが求められる。” https://t.co/gLMv3Hl936

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