著者
尾川 達也
出版者
Japanese Society for Electrophysical Agents in Physical Therapy
雑誌
物理療法科学 (ISSN:21889805)
巻号頁・発行日
pp.2023-008, (Released:2023-06-15)

日々の臨床の中で物理療法を使う際,Evidence-Based Medicine(以下,EBM)に基づいて実践することは,リハビリテーション専門職の共通認識ではないだろうか.しかし,現在のエビデンスから,EBMの要素の一つである「患者の価値観」が十分に考慮されていないことが指摘されている.この「患者の価値観」とは複数ある治療選択肢の中からどの治療を希望するかという意味を含み,患者の自律性を尊重するためにも不可欠な要素である.近年,この価値観を考慮しEBMを適切に実践するためのコミュニケーション方法としてShared Decision Making(以下,SDM)が提唱され,Informed Consentに置き換わる合意形成方法として期待されている.本稿では,意思決定方法の中でも特にSDMに焦点を絞り,患者と協働して物理療法の使用を検討していく手続きについて解説する.

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物理療法科学、早期公開論文紹介ページの更新情報です。(公開日6月15日) 「患者の価値観を踏まえた物理療法の臨床意思決定」尾川 達也 オープンアクセスジャーナルです。 https://t.co/5IovowTaOS

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