著者
小塚 アユ子 吉田 譲 斎藤 亮輔 見目 恭一
出版者
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
雑誌
体外循環技術 (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.400-403, 2005-12-01 (Released:2010-06-28)
参考文献数
4

【要旨】乳幼児体外循環における希釈の軽減,有害物質の除去,血行動態の安定などの目的で,2004年より導入したMUF(Modified UltraFiltration)について検討を行った。対象は体外循環時間が60~180分,体重12kg以下の42例である。MUF施行により平均Ht値は26.2%から33.8%に上昇した(上昇率30.2%)。MUF開始時Ht値の高低による上昇率への影響を見るため26%で区分したところ,26%未満で25.7%,26%以上で34.5%の上昇で,開始時Ht値が高い方が上昇率が大きい傾向にあった。収縮期動脈圧は平均52.7mmHgから65.0mmHg(上昇率26.2%)。MUF中の除水量は平均893.3mL,水分バランスは-89.7mLであった。直腸温変化は,平均-0.143℃,体重5kgを境に,体重5kg以上で平均0.14℃ 上昇,体重5kg未満で,-0.63℃と低体重児で低下傾向にあった。MUF施行によりHt値,動脈圧の上昇,水分バランスのマイナス傾向が見られ,MUFは乳幼児体外循環に有用あった。

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