著者
加藤 宗規
出版者
日本保健科学学会
雑誌
東京保健科学学会誌 (ISSN:13443844)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.71-73, 1998-12-18 (Released:2017-10-27)

関節可動域測定では、種々の因子により誤差が生じる。また、検者二人での測定や目測の必要性を感じる場面もある。そこで今回、学生が行う関節可動域測定において、角度計を用いた実測と目測の比較を行った。5つの測定項目の平均値の差は5度程度であるが認められた。ばらつきの範囲は目測で15度程度、実測で10度程度となり、目測がやや大きい値を示した。この結果、現時点では目測は実測と同じ結果が得られるとは言い難いが、実測よりやや大きい誤差が許されるようなおおまかな可動域を測定する場合や、姿勢・動作分析や日常生活活動などの際にはこれらの特性を踏まえたうえで目測を用いることができるのではないかと考えられる。

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