著者
坂田 善政
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.281-287, 2012 (Released:2012-10-09)
参考文献数
43
被引用文献数
3 3

本稿では,成人吃音例に対する直接法である流暢性形成法,吃音緩和法,統合的アプローチについて概説した.またこれらの訓練効果に関する近年の知見を紹介し,(1)流暢性形成法には一定のエビデンスの蓄積があること,(2)吃音緩和法は他のアプローチに比べて訓練効果に関する研究が少ないこと,(3)近年では統合的アプローチの立場をとる臨床家が多く,訓練効果に関する研究も増えていることを指摘した.加えて,わが国の成人吃音例に対する言語療法の効果に関する研究を概観し,わが国の成人吃音臨床における今後の課題として,(1)評価法の整備,(2)臨床研究の蓄積と質の向上,(3)相談機関の拡充,(4)言語聴覚士の専門性の向上を挙げた.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (2 users, 2 posts, 0 favorites)

メンタルリハーサルが間接法で、 流暢性形成法が直接法。 横隔膜の力を抜いた発声を心がけたい。 他にも以下がある。 (1)発話速度 の低下,(2)軟起声,(3)構音器官の軽い接触,(4) 呼気段落内での慌てない滑らかな呼気等のスキルを用 いた話し方 https://t.co/fHsXMpRHXZ

収集済み URL リスト