著者
判田 正典
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.195-200, 2010-03-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
12

超高齢化社会が近未来ではなく,すでに現実となった今日,高齢者医療の問題は切実である.介護疲れによる心身のストレスから介護者のうつ病の発症や高齢被介護者への虐待の増加などが社会的に大きな問題となっているように,心身医学的見地からも高齢者の心身医療の重要性は増大している.高齢者介護のメンタルケアの面から,介護キーパーソンの心身疲労度の把握を目的に,福岡県中部に位置する朝倉地区における介護支援利用者の介護キーパーソン35名(男性5名,女性30名,平均年齢71.4歳)に対し,利用者の日常生活自立度,介護キーパーソンの介護負担度,GDS(高齢者うつ尺度)などのアンケート調査を行った.高齢である介護キーパーソンの多くはうつ尺度が高く,心身疲労の状態にあった.今回の調査では高齢者介護において,介護キーパーソンを含めた介護家族への社会的メンタルサポートが重要であることが示唆された.

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J-STAGE Articles - 高齢者介護における介護者のストレスとうつ(合同シンポジウム:高齢者の心身医療-高齢者のウエルネスをサポートする心身医療を考える-,2009年,第1回日本心身医学5学会合同集会(東京)) https://t.co/PT8TPG9gbK

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