著者
遊佐 安一郎
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.920-927, 2015-08-01 (Released:2017-08-01)

PTSD,境界性パーソナリティ障害,摂食障害,双極性障害などで感情調節が困難な患者の多くは,精神症状に加えさまざまなストレス関連性の身体症状も呈するために,心身医学的治療を必要とするものが少なくない.これらの患者は強い感情反応性のために治療困難例とみなされることが多い.このような患者のために効果が実証されている弁証法的行動療法において「承認」と呼ばれる治療者のかかわり方は,包括的統合的な認知行動療法的戦略と対をなして重要だと考えられている.弁証法的行動療法の包括的認知行動的実践が困難な日本の医療現場では,承認がなお一層重要だと考えられる.したがって,ここでは承認の理論的背景に加えて,治療者がどのように承認的な行動を取れるかについての工夫を紹介する.

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弁証法的行動療法は、境界性パーソナリティ障害等への効果が実証され、 変化に向けての問題解決戦略と受容のための承認戦略、これらのバランスを取る弁証法的戦略の3つを基礎とし、 個人療法、集団スキル訓練、治療チームのSV、電話相談が行われます。 https://t.co/lfqLaovGBI

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