著者
植松 海雲 猪飼 哲夫
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, pp.396-402, 2002-07-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
23
被引用文献数
28 20

リハビリテーション専門病院に入院した高齢脳卒中患者374症例を対象に,自宅退院のための能力的・社会的因子条件について,classification and regression trees (CART)を用いて分析した.対象患者の自宅退院率は82.6%.単変量の解析では退院時家族構成人数,配偶者の同居の有無,functional independence measure (FIM)18項目各得点において転帰先間で有意差を認めた.CARTによる解析の結果,FIMトイレ移乗,家族構成人数からなる決定木が得られ,トイレ移乗が要介助でかつ家族構成人数が2人以下の場合は自宅退院が困難(自宅退院率21.7%)などのルールが得られた.CARTは,連続変数,カテゴリー変数のいずれをも扱うことが可能であり,結果は直感的に理解しやすく分類や予測などの研究に有効な手法と考えられた.

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https://t.co/asqcYEGRXO 脳卒中の退院先決定
『この人自宅に帰れそう?』と病院時代によく聞かれました。その際意識した事は、移動手段、トイレの自立度、介助者の有無の3つでした。論文ではトイレの自立度と家族構成が自宅退院の大きな要因と述べています。 J-STAGE Articles - 高齢脳卒中患者が自宅退院するための条件 https://t.co/0sP3yb0IXS

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