著者
大畑 光司
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.47-53, 2016-01-18 (Released:2016-02-10)
参考文献数
36

歩行分析は本当に臨床に役立つのだろうか.たしかに,大掛かりな三次元運動解析のような工学的手法は正確な運動学的情報を与えてくれる手段である.しかし,歩行分析を臨床に生かすという観点においては,正確な情報よりむしろ,得られた情報をどのように解釈するかに意義がある.その意味で,歩行分析では運動障害の本質をあらわす特徴量を明確にすることが求められる.活動制限としての歩行障害では歩行速度,機能障害としての歩行障害では,片麻痺患者の非対称性,パーキンソン病患者の運動狭小化,失調患者の変動係数(coefficient of variation)などが障害の重症度と関連する特徴量となる.そのうえで,それぞれの特徴量を変化させる介入手段を明確にすることが必要となる.

言及状況

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またまた朝の地下鉄から ☑︎大畑先生の歩行分析に関する特集 機能障害として、片麻痺の非対称性、PDの狭小化、失調症の変動性。 それぞれの特徴量をどのように変化させるかに関して

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