著者
原 祐輔
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.315-334, 2013-06-14 (Released:2013-09-14)
参考文献数
15
被引用文献数
1 3

本論文では東日本大震災発生時に首都圏で引き起こされた帰宅困難者問題の発生要因や通勤者の帰宅意思決定行動に対して,Twitter における各ユーザーの発言内容をもとにその要因を明らかにする.まず,発言データから行動データを抽出することを目的として,Twitter の発言内容から,各ユーザーの帰宅行動をサポートベクターマシンを用いて識別する.次に,ジオタグデータを用いて職場・自宅間距離等を作成するとともに,ツイートデータを用いて外的要因や心理的説明要因を作成する.当日の帰宅意思決定行動をこれらの要因を用いて離散選択モデルによりモデル化する.このモデル化によるシナリオシミュレーションを行った結果,避難所施設・一時滞在場所の有無が待機・宿泊行動を促進すること,地震発生後の家族間の安否確認の可否が徒歩帰宅行動に影響を与える可能性が示された.以上より,今後の災害時における帰宅困難者問題への対策を考察する.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (3 users, 3 posts, 20 favorites)

東日本大震災発生時のTwitter発言から、各ユーザーの帰宅行動をSVMで識別。特徴量にはBoWを使い、最終的に行動に関連するBoW表現を分析・解釈している。 Twitter を用いた東日本大震災時の首都圏の帰宅意思決定分析 https://t.co/43As4V29zv
NowBrowsing: Twitter を用いた東日本大震災時の首都圏の帰宅意思決定分析: https://t.co/Qay69ydrSH

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