著者
広江 一正 富塚 常夫
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
家畜繁殖研究會誌 (ISSN:04530551)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.27-31, 1965-05-30 (Released:2008-05-15)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

ホルスタイン種雄子牛6頭について,生後5ヵ月から17カ月までの間,電気刺激射精法によって毎週1回精液採取を行ない,精液一般性状検査並びに精漿成分含量の測定を行なった,その結果は次の如くであった。1.春機発動期(puberty)は生後8.5カ月であった。2.精液量が2.5ml以上になったのは生後12カ月,精子濃度が1ml中4億以上になったのは13カ月,総精子数が10億以上になったのも同じく13カ月であった。また精子生存指数が50以上になったのは11カ月であった。3.pHは生後6カ月まではアルカリ性(8.0以上)を示したが,その後次第に中性となり,10カ月以降は6.8以下となった。4.精漿中に果糖がはじめて認められたのは生後5.3カ月であった。5. 果糖および総窒素が500mg/100ml以上に,またカルシウムが19.5mg/100ml以上になったのは生後9カ月であった。酸溶性総リンが35.0mg/100mlになったのは13カ月,アスコルビン酸が6.5mg/100m,l以上になったのは14カ月であった。6. 塩素はpHと同じ傾向を示し,8カ月までは多量に存在したがその後次第に減少し,270mg/100ml以下となったのは11カ月であった。7.ナトリウムとカリウムは生後6カ月から17カ月までの間,特に増減を示さず,ほぼ同じ量を示した。8.以上の結果から綜含して,ホルスタイン種雄牛の性成熟期は生後13~14カ月と認められる。

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