著者
菱川 恭子 岩井 一宏
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.372-380, 2005 (Released:2005-12-31)
参考文献数
29
被引用文献数
1 1

鉄は赤血球のみならず生体の全ての細胞に必須な微量金属であると同時に,フリーラジカルの産生源となり,毒性を有するためにその代謝は厳密に制御されている.近年,鉄代謝制御機構研究は急速な進展を見せ,鉄貯蔵量に応じて,鉄吸収を制御するホルモンであるヘプシジンが同定され,ヘプシジンが慢性炎症時の鉄不応性貧血に関与する事が示されるなど新たな展開を見せている.また,これまで明らかでなかった鉄と感染防御の関連なども明らかになり,我々は従来想像していなかった細菌感染防御機構を備えていることが明らかになってきた.本稿で近年急速に理解が進んだ生体レベルでの鉄恒常性維持機構を中心に,筆者らの研究も含め鉄代謝研究の現状を概説し,今後の展望についても簡単に述べてみたい.

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「Fe3+は鉄還元酵素Dcytbにより還元され2価金属輸送タンパク質DMT1を通り上皮細胞内に取り込まれる。 DMT1はFe2+のみを透過し、Fe3+は透過しない」 質問とは関係ないのですが、「鉄代謝の大きな特徴は積極的に鉄を排出する経路が存在しない点にある」「鉄は欠乏と過剰負荷の両方が細胞死を招き個体レベルでの障害の誘因」だそうです。 日本臨床免疫学会会誌 Vol. 28 ( ...
「Fe3+は鉄還元酵素Dcytbにより還元され2価金属輸送タンパク質DMT1を通り上皮細胞内に取り込まれる。 DMT1はFe2+のみを透過し、Fe3+は透過しない」 質問とは関係ないのですが、「鉄代謝の大きな特徴は積極的に鉄を排出する経路が存在しない点にある」「鉄は欠乏と過剰負荷の両方が細胞死を招き個体レベルでの障害の誘因」だそうです。 日本臨床免疫学会会誌 Vol. 28 ( ...
「Fe3+は鉄還元酵素Dcytbにより還元され2価金属輸送タンパク質DMT1を通り上皮細胞内に取り込まれる。 DMT1はFe2+のみを透過し、Fe3+は透過しない」 質問とは関係ないのですが、「鉄代謝の大きな特徴は積極的に鉄を排出する経路が存在しない点にある」「鉄は欠乏と過剰負荷の両方が細胞死を招き個体レベルでの障害の誘因」だそうです。 日本臨床免疫学会会誌 Vol. 28 ( ...

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