著者
橋本 みづほ 佐伯 由香
出版者
日本看護技術学会
雑誌
日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.61-68, 2003-09-10 (Released:2016-10-25)
参考文献数
33
被引用文献数
2

清拭の皮膚の水分量 ・ 油分量 ・ pHならびに清浄度 (ATP) に及ぼす影響を調べるため, 清拭前から120分後までの経時的な変化を測定し, 一般的な清潔形態である入浴と比較検討した. 対象は20代から40代の健康な女性7名とした. その結果, ①入浴群の水分量は直後に一旦増加した後60分後には有意に減少し, 実験前値より低値を示した, ②入浴群の油分量は120分後まで有意に減少し, 減少程度は清拭群よりも有意に大きかった, ③ pHは両群ともに直後に有意に増加したが清拭群では30分後に戻った, ④ ATPは両群ともに直後に有意に減少したが120分後には戻り, 減少程度は入浴群の方が大きい傾向があった. 以上の結果, 入浴に比較して清拭の方が水分量 ・ 油分量 ・ pH ・ ATPの変化量が少なく, 皮膚が本来持っている機能に与える影響が少ないこと, その一方で清拭の方が除菌効果および皮脂の除去に関する効果が低いことが示唆された.

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肌がアルカリ性に傾く大きな要因は、 ・洗い過ぎ ・石鹸など界面活性剤の残留 とされています。 特に石鹸の残留については、 僕たちが思っている以上に 「洗い落ちにくい」ことが多いので、 すすぎを十分にして、 肌のpHを弱酸性に保ちたいですね^ ^ 参考 https://t.co/cyJrn0kyin

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