著者
矢木 健太郎 井手 睦
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.801-806, 2017 (Released:2017-12-28)
参考文献数
12

本研究はホスピスをはじめとする緩和ケア病棟に入院している患者の希望について,希望の種類や希望のうち外出・外泊についてどのくらいの患者が可能であったかを調査すること,患者の離床耐久性(離床可能時間)と予後予測スコア(Palliative Prognostic Index score:PPI値)との関係性を明らかにし,離床可能な時間やその時期についての参考値を検討することを目的とした.対象者は76名であり,半数の患者で外出や外泊希望があり,その7割の患者が外泊もしくは外出できた.また,延べ480週分のPPI値と離床時間を収集し分析した結果,PPI値と離床耐久性には負の相関関係を認め,相関係数は−0.62であった.Receiver Operating Characteristic(ROC)曲線を用いてカットオフ値を推定した結果,PPI値3.5以下で60分以上の離床を目指すことが可能,4.5以下で30分以上の離床を目指すことが可能,5.5以下では少しでも離床練習が可能,6以上となると離床自体が難しくなってくるという結果を得た.

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原著 緩和ケア病棟におけるリハビリテーション実施患者の希望の調査および離床耐久性と予後予測スコアとの関係 https://t.co/BImGutkvWv

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