著者
中村 裕美 宮下 芳明
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.2_43-2_55, 2016-04-22 (Released:2016-06-22)

本論文では,電気味覚を用いて味覚情報を提示するソフトウェアやハードウェアを構築する際に参考となる生理学的知見を紹介する.味覚メディアの構築には,化学物質の受容に関する知見,他感覚が味覚に与える感覚間相互作用に関する知見が活用されているが,近年電気刺激によっておこる電気味覚も用いられつつある.電気味覚を活用した味覚メディアの構築を進めるためには,インタラクティブシステムの構造設計や刺激のデザインの参考となる知見を,生理学分野で250年超にわたり蓄積された研究群から効率的に探し出し,取り入れる必要がある.そこで本論文では,電気味覚の機序や他感覚との比較例を紹介した上で,刺激の制御とシステム構成を軸に工学的応用の助けとなる生理学的知見を紹介する.そして,工学分野における電気味覚メディアの方向性について議論する.

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編集者: 御蔵帆魔
2023-01-27 17:39:48 の編集で削除されたか、リンク先が変更された可能性があります。

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