著者
髙島 英二郎
出版者
公益社団法人 日本下水道協会
雑誌
下水道協会誌 (ISSN:00214639)
巻号頁・発行日
vol.55, no.663, pp.95-99, 2018-01-01 (Released:2018-12-04)
参考文献数
16

降雨強度mm/hは1時間降雨量とは異なり,強度(率)として異なる継続時間どうしでの比較を可能にする. 流達時間は,排水区域(流域)のスケールを時間で表わした性格のもので,合理式の重要な要素である. 下水道排水区域においては,流達時間は1時間より短い場合が多く,合理式は「流達時間内の平均降雨強度」を用いる点で,雨水流出量算出手法として合理的である. 合理式・合理式合成法とタイムエリア法は同種の手法である. 雨水流出量ピークの発生要因は,排水区域全体から雨水流出が集中することと併せ,降雨強度に変動があるため,流達時間内の平均降雨強度が最も大きい時間範囲の雨水が流達することである. 流出係数については総合的な補正係数として捉え,今後,雨水流出量の実測データを積み重ねることにより,当該排水区域に合わせた流出係数等の調整を行い,流出計算の精度を高めていくのがよい.

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