著者
芦田 久
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.901-908, 2016-11-20 (Released:2017-11-20)
参考文献数
50
被引用文献数
2

消化管上皮細胞から分泌されるムチンは,消化管における微生物の感染防御,あるいは共生に重要な働きをもつことが知られている.ムチンは,コアタンパク質にO結合型糖鎖が高密度に付加した高分子の粘性糖タンパク質である.難分解性であり,基本的には消化管上皮を保護する機能をもつ生体防御物質であるが,腸内の共生細菌に栄養分と棲息環境を提供する共生因子でもある.ムチンのヘテロ糖鎖を利用するためのビフィズス菌のユニークな代謝経路の解明を中心に,ヘテロ糖鎖がかかわる消化管内の微生物と宿主の相互作用について,最近の研究の進展を基に解説する.

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消化管ムチンを介した微生物と宿主の相互作用 芦田 久 ビフィズス菌が腸内に定着しやすいB型やO型の乳児の生存率は,衛生状態のよくない太古の時代に僅かに高かったはず…すなわち,ビフィズス菌がA型からB型やO型への進化を促進したのではないか… https://t.co/bqde9JCIpz #血液型 #bloodtype

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