著者
杉原 毅彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.10, pp.2125-2130, 2017-10-10 (Released:2018-10-10)
参考文献数
10

リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica:PMR)は平均発症年齢が70~75歳と高齢者に多いリウマチ性疾患である.20%前後の患者で巨細胞性動脈炎を合併する.肩関節の上腕二頭筋の腱鞘滑膜炎,三角筋下滑液包炎,股関節の大転子部滑液包炎,座骨結節や恥骨結合,寛骨臼の関節包外の炎症病変を特徴とする.診断には分類基準が参考となるが,PMR様の症状を呈する類似疾患の除外診断を必要とする.末梢関節病変を伴うPMRは,関節リウマチとの鑑別が困難な場合がある.ステロイド療法は有効であるが,再発率は30~50%程度と高い.

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