著者
筒井 裕之
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.6, pp.1115-1122, 2018-06-10 (Released:2019-06-10)
参考文献数
11

心不全に対する薬物治療は,利尿薬や強心薬による治療から神経体液性因子を抑制する治療へと,そのパラダイムが大きくシフトした.現在,アンジオテンシン変換酵素(angiotensin-converting enzyme:ACE)阻害薬,アンジオテンシンII受容体拮抗薬(angiotensin II receptor blocker:ARB),ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(mineralocorticoid receptor antagonist:MRA)等レニン・アンジオテンシン・アルドステロン(renin-angiotensin-aldosterone:RAA)系抑制薬及びβ遮断薬が心不全の標準治療薬として位置付けられている.欧米を含め,世界各国では,既にアンジオテンシン受容体―ネプリライシン阻害薬(angiotensin receptor neprilysin inhibitor:ARNI)サクビトリル/バルサルタン(LCZ696)とIfチャネル阻害薬イバブラジンも使用されている.また,糖尿病治療薬であるナトリウム・グルコース共輸送体(sodium glucose cotransporter:SGLT)2阻害薬のエンパグリフロジンとカナグリフロジンが心血管イベント,特に心血管死や心不全による入院を減少させることが明らかとなり,心不全を対象とした大規模臨床試験が我が国も含め進行中である.

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