著者
戸倉 新樹
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.96, no.5, pp.1006-1012, 2007 (Released:2012-08-02)
参考文献数
14

光アレルギー機序で発症する疾患には,1)光接触皮膚炎,2)薬剤性光線過敏症,3)日光蕁麻疹,4)慢性光線性皮膚炎(CAD)がある.光接触皮膚炎,薬剤性光線過敏症は抗原となる光感受性物質が明らかであり,その他は明確でない疾患となる.光接触皮膚炎は,抗原が皮膚に塗られて,紫外線が当たって発症し,薬剤性光線過敏症は抗原が薬剤という形で経口投与されて,紫外線が当たって発症する.光接触皮膚炎の原因には,ケトプロフェン,スプロフェンやサンスクリーン薬がある.診断は光貼布試験が決め手となる.薬剤性光線過敏症の原因には,ニューキノロン,ピロキシカム,降圧利尿薬,チリソロール,メチクランをはじめとして多くの薬剤がある.日光蕁麻疹は日光照射により膨疹が生ずる疾患である.CADは,外因性光抗原を原因としない自己免疫性光線過敏症と呼ぶべき疾患で,時にHIV陽性者,ATL患者に発症する.

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@nonbeepanda @amanojerk 元ブログは非医療者の方によるものであり、専門メディアによる記事とは違いますが、「一生、日の光を…の段落は当該ブログの記述内容がその方の誤解・誤認であることを示唆する内容です。 私自身そういった症例を経験しておらず、J-STAGEで検索しただけで、皮膚科に明るい→ https://t.co/iP1ic3v30W
@syutoken_sanka 私も症例を経験したことがある訳ではないのですが、薬剤が皮膚に残存していると考えられる期間(数週~数か月)を超えた後、光線過敏症(慢性光線性皮膚炎 )が残ることもあると聞いたことがあります。ご参考まで https://t.co/iP1ic3v30W

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