- 著者
-
小菅 雅美
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.98, no.2, pp.255-262, 2009 (Released:2012-08-02)
- 参考文献数
- 10
虚血性心疾患の中でも急性冠症候群は発症早期に心事故を生じうる可能性の高い救急疾患であり,迅速なリスク評価とこれに基づく治療を行う必要がある.急性冠症候群の日常診療において心電図は簡便かつ基本となる診断法であり,診断のみならず重症度評価,治療方針の決定,予後予測に有用な情報が得られる.最近では冠動脈造影検査が普及し,急性期心電図所見と冠動脈造影所見とが対比検討され,両者の関係が明らかになるとともに,その臨床的意義も従来にも増して大きくなっている.