著者
島内 景二
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.22-32, 2012-05-10 (Released:2017-11-02)

平安時代に書かれた『源氏物語』の文体と世界観は、長く日本文化の規範とされた。ただし、新しい日本文化を創造するためには、『源氏物語』の限界を乗り越えねばならない。本居宣長の「もののあはれ」や、三島由紀夫のヤマトタケル讃歌は、『源氏物語』に欠けている荒々しい側面を「古代」としてイメージしたものである。彼らの古代に対するイメージは、『源氏物語』から作られ、『源氏物語』を守り、補強するためのものだった。

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